こんにちは!両津です!
今回は、クロアチアが新年からユーロ導入と域内移動自由化する事についてです。
クロアチアは旧ユーゴスラビア連邦の構成国で、1991年の独立宣言後、クロアチア人と独立に反発したセルビア人の間で内戦が起きたりしましたが、2013年にEUに加盟しました。
そのクロアチアが新年1月1日から欧州単一通貨ユーロ導入と欧州域内の出国手続きを撤廃した「シェンゲン協定」にも参加しユーロ導入と域内の自由往来を同時に実行するのはクロアチアが初めてです。
1月1日にユーロが導入されてから、14日まで従来のクロアチア通貨クーナの併用が認められています。
ユーロを法定通貨に採用するのは20カ国目でプラモラッチ財務省は11月の演説で「ユーロ導入は経済を強くし、安定をもたらす。投資環境の改善にも繋がる」と利点を説明しました。
英紙フィナンシャル・タイムズ(電子版)によると、クロアチアでは貿易の半分以上をユーロ圏の国々が占め、銀行預金の約半分もユーロ建てとされていてこのためユーロ導入に伴う混乱は限定的で、為替変動のリスクがなくなるといった経済上の効果が大きいと期待されています。
ロシアのウクライナ侵略を巡り、EUは露産石油の輸入禁止と言った対露制裁を発動し、これに対してロシアは欧州向けの天然ガス供給を大幅削減するなどしてEU諸国を揺さぶりました。
EUは13年以降、新たな加盟国を受け入れてないが、今年6月にはウクライナとモルドバを、12月にはボスニア・ヘルツェゴビナを加盟国候補に認定しています。
しかしEU内では東欧諸国やバルト三国が総じて対露制裁の強化を求めているのに対し、西欧や南欧の国々が比較的慎重だとされ、東欧でもハンガリーのオルバン政権はロシア寄りです。
ウクライナ侵略を続けるロシアがEUの切り崩しを狙う中、クロアチアへのユーロ圏拡大がEUの結束強化に向けた弾みとなるかが注視されていてこれからEUや他の国々がどうして行くか見ていこうと思います。
担当者 両津