花きりんのブログ

滋賀県大津市で就労継続支援B型をしています「花きりん」です。日々の活動やメンバー、スタッフ共に今社会で何が起こっているのかの学び合いをしています。ホームページは、https://hanakirin20150401.wixsite.com/my-site

COP27!!

 こんにちは!両津です!

 今回は、現在エジプトで開催されているCOP27についてです。

 気候変動対策を話し合う国連の会議で6日〜8日まで開かれた各国の首脳らによる会合行われ、主に2つの事が議題になりました。

 1つは、途上国が気候変動による異常気象で発生した被害に対する資金支援を先進国に訴えたことで「損失と損害」に特化した資金支援について初めて議論されました。

 気候変動によって発生した被害は大きくパキスタンでは国土の3分の1が洪水によって水没しまい復興に100億ドル(約1兆4000億円)以上かかったり、モルティブは1200の島からなりますが海抜が低い為海面上昇によって97%の島で浸食が始まり64%の島では深刻な被害がでてこのままでは国土が水没して消滅する可能性があります。

 他にもモロッコでは頻繁に発生する干ばつで水不足、畑が広範囲で干上がり作付けが出来ず、農業や暮らしに必要な水が確保出来ずに360の集落の内40の集落の人が全員移住した他、残りの集落も人口が半減するなど色々な所で沢山の被害が出ています。

 この被害に対する金額が莫大過ぎるので途上国が先進国に訴えてましたが、先進国は被害に対する補償をする様な支援は重い負担に繋がりかねないと否定的でしたが、ドイツは「気候変動の影響を最も大きく受けた国々に対し、損失と被害に的を絞って支援する」と述べ、独自に1億7000万ユーロ(約249億円)、気候変動対策の枠組みでの生物多様性の保護対策に2025年までに15億ユーロを拠出すると表明しましたが具体的な支援先や資金の用途は明らかにしていません。

 他にもベルギー、デンマークなどは、資金面への支援に前向きな姿勢ですが温室効果ガスを多く排出する欧米などは、責任の明確化を避ける為資金支援には消極的です。

  2つ目はコロナ禍から経済活動の再開で二酸化炭素排出量が増加したり、ロシアのウクライナ侵攻による影響でのエネルギー不足で火力発電が再開した事です。

 会議の最後にゼレンスキー大統領がビデオメッセージで「ロシアによる侵攻で世界的なエネルギー不足を招いて多くの国に石炭火力発電の再開を余儀なくさせた」、「平和なくして効果的な気候政策はあり得ない」と述ました。

 実際に侵攻によるエネルギー不足を補う為に臨時として火力発電を再開している国々が増えていて一時的とは言え温室効果ガスの排出量が多い石炭へ回帰して行っています。

 そこで原発の他にIEA(国際エネルギー機関)は、天候で変動する風力や太陽光ではなく燃やしてもCO2を出さない水素に注目して2030年までに貯蓄を現在の100倍以上の1億t近くに増やす必要があると報告しました。

 再生可能エネルギーが多い時は水素を作り溜めて、足りない時にこれを燃料として使用して調整する方法が普及すれば再生可能エネルギーで安定供給が可能になると考えられコストダウンに繋がる事にもなります。

 サウジアラビアシンガポールなども水素エネルギー活用に向けて動き出していて日本でも小池百合子東京都知事が都内にパイプラインなどの供給網を作る構想をすると発言しています。

 主にこの2つが議論されましたが水素はまだ完成しておらず火力発電に頼っているので、供給網などを作って再生可能エネルギーと水素だけの発電で大丈夫な様にしつつ、気候変動による被害への資金支援も途上国だけでなく先進国でもなるかも知れないのでCOP27は18日まで開催されるので先進国がどれだけ歩み寄れるかが重要だと感じました。

  担当者 両津