花きりんのブログ

滋賀県大津市で就労継続支援B型をしています「花きりん」です。日々の活動やメンバー、スタッフ共に今社会で何が起こっているのかの学び合いをしています。ホームページは、https://hanakirin20150401.wixsite.com/my-site

誰が責任を取るのか?

こんばんは。今日は冷たい雨が一日降っていました。もうすぐ大寒ですね。体をしっかり温め、体調管理をしていきましょう。

 

今日、共産党の新しい党首に初の女性、というニュースを見ました。女性の活躍に力を入れていた政党にしては意外という感じでしたが、日本の政界は、いつまでも旧態然としていて、他の党も含めてこれまで女性の政党党首は数えるほどですし、総理大臣ももちろん、男性ばかりです。大臣はかろうじて、毎回数名女性がいる程度です。

残念ながら、日本はジェンダー平等で世界146か国中125位なので、このようなニュースもあまり驚くことではないのかもしれません。

世界の半分は女性です。真の男女平等が早く実現してほしいですが、日本ではまだまだ先になるのかもしれません。

 

さて、今日は、少し前のニュースですが、イギリスでの郵便局長の横領、富士通の会計システムの欠陥が原因、というものを取り上げようと思います。

これは、1999年から2015年までの間に、郵便局で現金残高とシステム上の残高が合わなかったことで700人以上が横領などで訴追されたものです。その後、郵便局長たちが集団訴訟を起こし、その中で富士通のイギリス子会社が開発したHorizon(中学の英語の教科書と同じ名前です!)というシステムの欠陥が原因であると認められ、1割強の有罪判決が取り消されたそうです。ただ、補償はまだ十分にされていないそうで、富士通への批判が出てきています。

なぜ今頃、というと、今年に入り、この事件を扱ったドラマが放送されたそうで、それで再注目されてしまったようです。

スナク首相は、イギリス史上最大の冤罪の一つ、として保証するための法案を提出しました。イギリス国会議員の間では富士通が賠償金を払うべき、といった意見も出ており、イギリス政府も、富士通の責任が認められた場合、富士通側に賠償金の一部を求める、という方針を示しています。

富士通は、当初、集団訴訟の対象が郵便局だったため、当事者への補償はしていませんでしたが、今週火曜には、富士通の欧州責任者が議会で謝罪し、賠償金の一部を負担するとの意向を示しています。富士通の時田社長も、謝罪はしました。が、これまでHorizonで得られた利益の返還については触れなかったそうです。

現在、子会社のほうが法廷調査を受けているそうですが、富士通側が欠陥を把握していた、という話があったり、郵便局長の中には、システム導入当初からポストオフィス(国有企業)に欠陥を報告していたという話もあったり、はたまた、ポストオフィスは金額が合わないことが増えたのがシステムを導入してからと把握していた、という話もあり、だれがいつ、何を知っていたのか、まだはっきりしません。

ただ、いずれにせよ、富士通が作ったシステムが原因で、多くの冤罪が生まれた事実は変わらないですし、その被害者が精神的苦痛を味わったのも事実です。

企業や組織の不祥事を個人の責任にしてしまう…どこの国でも起こりうることのようです。この件も、調査が進み、たとえ富士通が事前に欠陥を把握していたり、ポストオフィスがシステム導入と金額が合わないことの関連を把握していたことが事実だと認定されたところで、組織や企業の理屈が優先され、すんなりと賠償、補償にはつながらないと思ってしまいます。

国営企業、大企業だからこそ、せめて道義的に、賠償してほしいと思います。

 

組織の歯車も、一つでも欠けると破綻につながる大事な部品、であると思って日々、自転車を手入れしなければ、と思っているチャリ通の爺、でした。