こんにちは!両津です!
今回は、アメリカの銀行がたて続けてに経営破綻した事についてです。
10日総資産全米16位(約28兆円)のシリコンバレー銀行が、12日に2022年末時点で全米29位に当たる約1103億6400万ドル(約14兆8千億円)の米シグネチャー銀行を債務超過に陥り破綻して新興の暗号資産エコノミーへのサービス提供に注力してきたシルバーゲート銀行も3月9日から資金流出に歯止めをかけられないまま清算・自主廃業に追い込ました。
米銀の破綻規模では史上2、3番目となり2008年の金融危機「リーマン・ショック」以降では最大となります。
シリコンバレーバンクはカリフォルニア州と東部マサチューセッツ州に17の店舗を展開し、IT関連のスタートアップ企業への積極的な融資で知られていました。
シグネチャー銀行は暗号資産(仮想通貨)関連企業を多く顧客として抱えていましたが暗号資産交換業者FTXの経営破綻を機にデジタル資産から撤退し始めていたが、3月8日時点で仮想通貨関連顧客の預金を165億ドル(約2兆2200億円)抱えていました。
シルバーゲート銀行の方は仮想通貨決済送金等に特化していたことから、FTX以降次々様子がおかしくなった取引所の悪材料をそのまま食らう形になりました。
シグネチャーとシルバーゲートはヘッジファンドや交換業者のような顧客の間の迅速な支払いを可能にし、デジタル資産の流動性を支えていたので事業停止は、デジタル資産業界にとって銀行システムからますます切り離されることになります。
破綻した原因は、FRBによる急激な金利引き上げで保有していた米国債などの債券に含み損が生じたうえ、資金繰りが悪化した取引先のIT関連企業が預金引き出しに動き、債務超過に陥ったからです。
「シリコンバレーバンク」の経営破綻を受けて、アメリカ財務省は、イエレン長官がFRB=連邦準備制度理事会とFDIC=連邦預金保険公社、OCC=通貨監督庁の幹部を招集し、対応を協議したと発表しイエレン米財務長官は預金者を完全に保護する方法で破綻処理を完了する措置を承認しました。
イギリスでは金融大手HSBCが13日、シリコンバレー銀行のイギリス法人を1ポンド=およそ160円で買収すると発表しました。
イギリスのハント財務相は「(買収により)顧客の預金は保護され、納税者の支援を受けることなく、通常通り銀行業務を行うことができる」と買収を支持する声明を出しました。
HSBCのCEOは、今回の合併により「国内外のテクノロジーやライフサイエンス分野など革新的で急成長する企業への対応力を強化できる」としています。
日本は、現時点では限定的とみられていますがただ、FRBの利上げが背景にあり、日本の金融機関も無縁でなく金融庁は外国債券に偏った運用がみられる金融機関を注視しています。
海外金利の上昇で、保有する外国債券の価値が下がって含み損が生じていたり、IT系新興企業との取引が多いSVBが破綻した余波も懸念されています。
徐々にですが、世界に影響が出始めるのでもっと詳しく何故起きたかを調べて行こうと思います。
担当者 両津