花きりんのブログ

滋賀県大津市で就労継続支援B型をしています「花きりん」です。日々の活動やメンバー、スタッフ共に今社会で何が起こっているのかの学び合いをしています。ホームページは、https://hanakirin20150401.wixsite.com/my-site

台湾総統選挙、立法院選挙の影響!!

 こんにちは!両津です!

 

 今回は、13日に行なわれた台湾総統選挙・立法院選挙について深掘りしていこうと思います。

 

 まずは台湾総統選挙ですが、立候補したのは

 

与党・民進党 副総裁 頼清徳

最大野党・国民党 新北市長 侯友宜

野党第2党・民衆党 前台北市長 柯文哲

 

 の3人で中国の圧力に対抗する姿勢の与党が政権を維持するか、対話や交流拡大などを訴える野党が政権交代する事になるかが焦点の1つになっていました。

 

 頼氏は「中国と台湾は別」という立場でアメリカなどとの連携を強化をして、中国を抑止する現総統の路線を継承すると訴えつつ独立色を抑えていました。

 

 それに対して野党の2人は、頼氏が過去に「台湾独立工作者」と発言した事を執拗に取り上げ、なかでも候氏は「現政権が台湾海峡の両岸に武力衝突の危機をもたらした」と批判し「両岸の交流を密にして衝突リスクを下げる」と主張しました。

 

 そして肝心の中国は中台統一を目指す為に選挙に介入していて、選挙資金の提供や地域の有力者を利用しようとするなど様々な工作をして野党を有利の状況にしようとしていて、他にも二大政党が28年毎に政権交代をしているので民進党が不利とされていました。

 

 しかし投票結果は、 

 

総得票率      71.86%

 民進党 558万票 40%

 国民党 467万票 33%

 民衆党 369万票 26%

 

 で民進党が勝利をおさめ8年の呪縛を壊し、1996年に直接選挙が始まってから初めて同じ政党が3期続けて政権を担う事になりました。

 

 中国が色々工作したのにこの様な結果になった理由としては、蔡政権の年金改革・同性婚合法化・対米関係強化などの政策が評価された事や、野党が一本化の話し合いをしたのに互いに譲らずそれぞれ立候補して票が分散してしまったからです。

 

 他には、民主化の定着に伴って台湾は中国とは異なるという「台湾人意識」が高まっているのと、独立志向を強めて中国の反発を招きたくないが永遠に現状維持をしてほしいという人々が増加した為です。

 

 しかし民進党は安心できる状況ではなく、当選しましたが得票率が過去2番目に低かったり、二大政党以外の「第3の党」がこれまで3回出馬して12%が最大だったのを「古い政治をぶち壊す」と訴えて若い世代を中心に支持を集め今回26%獲得した民衆党がいるからです。

 

 それ以外には同日に行われた立法委員選(国家議員、定員113)民進党が内政の課題に適切に対応出来てないのと不正や不祥事が相次いだのでそれが影響して過半数を獲得出来ず議席を減らして第2党になりました。

 

 対して、国民党は政策立案能力を高める為に幅広い分野の専門家を擁立するなどして議席を増やし立法院(国会)の第1党になり、民進党5席から8席と議席を増やしました。

 

 国民党が第1党になった事で「ねじれ」状態になったので予算案や法案の審議で野党に抵抗されると思うので、アメリカのつなぎ予算の様になって政治の不安定化に繋がる可能性が高まるので民進党は油断できない状況が続く事になります。

 

 今回の選挙結果に対して世界では様々な反応をしめしていて、中国はやはり中台統一を目指しているので結果に不満をもち「正しい選択」をするよう警告していて頼氏を「独立を唆す邪悪な道を歩み続け、台湾の平和と繁栄を遠ざけて戦争と衰退にますます近づくだろう」と述べました。

 

 それ以外にも副総統になった蕭美琴氏がアメリカと台湾のハーフで、20年から駐米代表として蔡政権を支えていて米国と密接な関係を築いているので、今後アメリカと繋がりが強化されない様に内政に干渉するなと強く抗議を行なったりもしました。

 

 アメリカは、バイデン大統領が結果に対して「我々は独立を支持しない」と発言していて、ブリンケン米国務長官も「台湾海峡の平和と安全を維持し、平和的に解決出来るよう取組む」、「台湾各政党の指導者らと協力して米国の一つの中国政策と一致した長年の非公式な関係を推進する事を期待している」など述べていて、米国としては台湾海峡の現状維持と独立ではなく米国の「一つの中国」政策をしていくと強調しました。

 

 自分は最初、選挙で民進党が勝ったからよかったなと思っていましたが、調べて見ると危険な状況でちょっとした事で侵攻が起きる可能性もあり日本が巻き込まれるので台湾情勢を注意深く見ていこうと思いました。

 

 担当者 両津