花きりんのブログ

滋賀県大津市で就労継続支援B型をしています「花きりん」です。日々の活動やメンバー、スタッフ共に今社会で何が起こっているのかの学び合いをしています。ホームページは、https://hanakirin20150401.wixsite.com/my-site

魚を獲りすぎる国

こんばんは、パインです。

 

今回は世界では増えているのに日本では減り続けているものについて書きます。

それはずばり漁獲量なのですが、これについてはニュースなどで中国の漁船がどうたら地球温暖化の影響がどうたらといった情報を目にすることがあると思います。

しかし中国の漁船が本当に日本の漁獲量に大打撃を与えているなら、もっとニュースになってもいいはず。温暖化などの環境変化が原因とするなら、日本以外で漁獲量が増えている事実と矛盾します。

日本だけが不漁ならば、日本に問題があると考えるのが自然です。

 

今回の内容は、6月21日にヤフーニュースに掲載された『「どうして日本だけ…」魚の漁獲量、世界全体で2倍の増加。日本は3分の1と激減。日本で魚が釣れなくなっている理由。』という記事を基に書いています。そちらではグラフなどを交えて分かりやすく解説されていますので、ここでは簡潔に説明しつつ陸上養殖技術にも言及します。

 

上記の記事内で指摘されているのは『漁獲制限がうまくいっていない』の一点です。

それだけのことが、ここまで日本の漁業に打撃を与えている…いえ、首を絞めているといったほうが適切かもしれません。

世界では個別割当制度というものが浸透しており、これは実際に獲れるより少ない数の漁獲枠を漁業者や漁船ごとに割り当て、乱獲を防ぐ仕組みです。

日本でも2019年に個別割当制度が開始されましたが、漁獲枠が実際に獲れる数より多い、まだ未熟な魚が漁獲されているなど、運用上の問題があるといいます。

この取り組みがうまくいっていないのは『〇〇が不漁だ』という情報をテレビで目にする限り、本当らしいのが残念です。

 

天然モノが獲れなくなると、今度は養殖技術が注目されるようになりました。

海に設置した生簀で魚を育てる海面養殖が従来主流でしたが、近年では陸でプロセスを完結させる陸上養殖の開発が盛んです。

海面養殖は餌の食べこぼしが海に流れ出て、それが環境に悪影響を与えますが、陸上養殖はそうした問題がありません。寄生虫のいない魚の実現も可能なため、商品自体に価値を付加できるメリットもあります。

NTT,ソフトバンク、JRなどの大手の異業種も参入するほど陸上養殖は盛り上がっていますが、個人的には漁獲制限をきっちりやるほうが中長期的に安く色んな魚を食べられると思います。

陸上養殖には少なくないエネルギーが必要ですが、その分のコストが販売時に上乗せされるので、どうしても高くなります。あとそのエネルギーの調達はどうするんだい、という問題もあります。脱炭素とはすこぶる相性が悪いですよね。

 

東日本大震災後、放射性物質の影響から三陸沖に一時的な禁漁区が定められた結果、皮肉にも海洋資源が急回復したというデータがあります。このことから、獲らないことの効果が極めて大きいことが分かります。

魚を増やすこと自体にエネルギーがかからないのも、とってもエコで経済的です。

 

かなり深刻な状況なのに、こうした話はほとんどニュースで目にしません。

今年もサンマたけえなーというボヤキで済ますのではなく、もっと漁獲制限を厳しくし、国民全体も資源保護に真剣な眼差しを向けるべきだと思います。

それこそ、芸能人の不倫問題やネットでバズってる動画をリサイクルするより、たくさんテレビで取り上げてほしいです。

魚好きなので。魚美味しいので。