花きりんのブログ

滋賀県大津市で就労継続支援B型をしています「花きりん」です。日々の活動やメンバー、スタッフ共に今社会で何が起こっているのかの学び合いをしています。ホームページは、https://hanakirin20150401.wixsite.com/my-site

IPEF初会合

こんばんは

 

厳しい残暑が続いていますね。今日も大津で33℃、京都では34.9℃と猛暑日一歩手前まで気温が上がりました。もうすぐ9月も半分が過ぎようとしていますが、温暖化の影響か、残暑が長くきつくなっていますね。

台風も、すでに12号に加え、13号が発生し(影響は少なそうですが)、更に14号の元が南海上にあります。場合によっては三連休前後、関西にも近づきそうです…

 

そんな中ですが、世界は止まってはくれません。

そこで今日は、先日初会合が行われたIPEFと、それに関係する経済協定(TPP→CPTPPとRCEP)について比べてみようと思います。

 

IPEFとは、インド太平洋経済枠組みという、アメリカ(バイデン大統領)が提唱した経済連携協定で、同じ経済連携協定のTPP(環太平洋パートナーシップ協定)の代わりを目指すものです。

とはいっても、TPPがなくなったわけではなく、トランプ大統領時代のアメリカが脱退しただけで、CPTPP(TPP11)として存続しています。

 

参加国は、CPTPPがブルネイシンガポールニュージーランド、チリ、カナダ、マレーシア、メキシコ、ペルー、ベトナム、オーストラリアと日本の11か国なのに対し、IPEFはフィジー、インド、インドネシア、フィリピン、韓国、タイ(とアメリカ)が加わり、ペルー、チリ、メキシコ、カナダが抜けた計14か国で、ブルネイシンガポールニュージーランド、マレーシア、ベトナム、オーストラリア、日本と7か国が両方に加わっています。

また、アジアには、RCEP(地域的な包括的経済連携協定)という経済連携協定もあります。こちらも参加国は、オーストラリア、ブルネイ、マレーシア、ニュージーランドシンガポールベトナム、日本に加え、インドネシア、フィリピン、韓国、タイと、更にカンボジアラオスミャンマー、そして中国の計15か国が加わっています。

 

これらの参加国から分かることは、TPP(CPTPP)は太平洋周辺国の対中経済連携協定、IPEFは東アジア・東南アジア・オセアニアの国々の対中経済連携協定、そしてRCEPは東アジア・東南アジアの国々中心の、中国が主導する経済連携協定、つまり、アメリカと中国の、アジア太平洋地域における覇権争いのための協定、ということです。

もちろん、参加国それぞれに思惑があり、インドはIPEFのみの参加の一方、オーストラリア、ニュージーランドは全てに加わっています。アメリカはTPPを離脱してIPEFを立ち上げています。中国はTPPにも加入申請はしています。が、大きな意図としては、アメリカと中国の覇権争いの表れと言えるのではないでしょうか。

 

そして、TPP(→CPTPP)、RCEP、(中国のTPP加盟申請)、IPEFという順序で締結されたことから、自由貿易を目指したTPP、自国第一主義を目指したアメリカの離脱、その機を逃さずアジア太平洋地域での覇権獲得に本腰を入れた中国、その中国を包囲しようと再びアメリカがアジア太平洋地域に介入してきた、という流れも見えてくるかと思います。

 

日本は全てに加わっていますが、アメリカと協力して表立って中国に対抗しつつ、RCEPでは、同じ協定の中で中国を、いわば監視する立場を取ろうとしているようです。その思いが中国に通じるのか、アメリカの理解を得られるのか、今後のアジア太平洋地域における日本の立場がどうなっていくのか、しっかり見守っていきたいと思います。

 

今日も長くなってしまって、まとめる力のなさを痛感しているチャリ通の爺でした。