花きりんのブログ

滋賀県大津市で就労継続支援B型をしています「花きりん」です。日々の活動やメンバー、スタッフ共に今社会で何が起こっているのかの学び合いをしています。ホームページは、https://hanakirin20150401.wixsite.com/my-site

中国、日本の水産物規制強化!!

 こんにちは!両津です!

 

 今回は、中国が福島第一原発の海洋放出計画に反発して日本から輸入する水産物に対する全面的な放射線検査を始めた事についてです。

 

 中国は2011年の原発事故後、「国内に放射能汚染された食品などの輸入を防ぐ為」として福島など10都県からの食品輸入を禁止していました。

 

 焦点になる処理水問題は各国が支持したり、輸入規制を完全撤廃などするなか、中国は2021年に放出の方針が決まってから強く反対していて処理水を核汚染水などと表現して批判するなどしていました。

 

 そして今夏にも処理水放出を始め様とする日本の方針に対して、圧力かけ放出させない様にする為に中国の税関総署が「消費者の安全を守るため」とし、10都県以外の地域の食品、特に水産物について「100%の検査」を実施すると表明しました。

 規制が強化された事によって問題が起きておりその一つが市場で、日本産の輸入水産物一つ一つに対して検査が行われますが、検査の為に留めて置く時間が非常に長く冷蔵品は約2週間、冷凍品は約1カ月間が必要とされるので水産物の鮮度維持が難しくなります。

 

 これにより日本から水産物などを輸出する業者の中には手続きに時間がかかれば品質が落ちて廃棄せざるを得なくなるとして、日本からの輸出を自粛する動きがあり、日本食料理店では、日持ちしない鮮魚が仕入れ出来ないので日本からの輸入に頼っていたのを中国、スペイン産にするなど日本離れが起きています。

 

 中国の日本食ブームに北海道産ホタテや九州産ブリなどの水産物を輸出していてその中で北海道のホタテは道内で去年1年間に輸出された水産物や水産加工品はあわせて833億円で、この内中国向けは531億円と6割以上を占めています。


 北海道から中国に輸出された品目では加工品を含めたホタテ貝が447億円と8割以上を占め、ナマコ36億円、サケ・マス18億円などで去年、日本から中国に輸出されたホタテ貝の内、北海道からの輸出額が9割以上を占めており中国向けのホタテ貝の輸出額はおととし以降増加していて、去年の輸出額は比較可能な1988年以降、最も高くなっています。

 中国は水産物の最大の輸出相手国で、去年1年間の輸出額は871億円に上り、更に去年の輸出額は755億円であり中国の影響下にある香港も「放水すれば10都県の水産物輸入禁止する」と発表していて6月から強化しており、その影響で香港にある日本店の売上が3割減少しています。

 

 香港の10都県は群馬など一部、海に面していない県が含まれていて香港政府が中国への忖度ともうかがえますが、農林水産物・食品の輸出先として国・別地域で1位、2位なので香港も輸入禁止になり、日本離れの影響での値崩れなどが重なってしまうと漁業関係者など大打撃になります。

 

 中国がここまでして反対している処理水問題は、メルトダウンで溶けた核燃料を冷やす為に冷却に使用された水を汚染水と呼びそれから放射性物質の大半をALPS(多核種除去設備)と呼ばれる専用の設備で除去しますが、取り除くことが難しい「トリチウム」など一部の放射性物質を含む水「処理水」となります。

 

 現在敷地内に設置されている約1000基のタンクで保管していますがタンクの容量は約137万トンで、その内保管できる容量の98%まで使用していて東京電力は現状のペースで汚染水が発生し続けると来年の2月〜6月頃に満杯になるとしています。

 敷地内の森林などを伐採してスペースを作り、処理水を保管するタンクを増やすことは不可能ではありませんがこのスペースは今後、取り出しを予定している核燃料デブリ廃炉作業で出る放射性廃棄物を保管することに使う方針を示しており、限られた敷地の中で廃炉作業を進めていく為にも、タンクを増やさず放水する案に決まりました。

 

 放水時は処理水のトリチウム濃度を下げる為に100倍以上の海水を混ぜ合わせ薄めてから行われ、トリチウムもこの濃度であれば生物への影響は低いとされ更に日本は「国際原子力機関IAEA)に調査してもらい国際安全基準を満たしたと報告書を受け取っています。

 

 日本は、この報告書を武器にして各国に理解してもらおうしましたが中国は正当性がないとして反対、規制強化を行い今回の水産物規制だけでなくASEAN関連会議で議題にして問題化、反対する国際世論作りをしようとしまたがASEANは同調せず議長声明にも盛り込まれる事はありませんでした。

 

 他にも韓国では政府与党が容認に対してそ野党批判、デマを流して塩の買占めなど起きていて反日や尹錫悦政権に打撃を与えようとしています。

 

 そもそも批判されている処理水は、世界中の原発でも発生していて各国がトリチウム濃度を薄めて河川、海洋に放出していて福島は1年で22兆ベクレルの処理水を放出予定ですが米82、カナダ756、仏11400、英423、中52、韓50兆と倍以上放出している国があります。

 

 他には韓国の釜山港から約30㌔の古里(コリ)原発は18年に海洋などに50兆ベクレルを放出、約80㌔離れた月城(ウォルソン)原発では25兆ベクレルを出していて韓国第2の都市される釜山は工業都市であるとともに韓国最大の海産物市場を抱える観光地としても知られ釜山港に水揚げされるタイやヒラメ、タコの刺し身にみそなどを付けて出される郷土料理は名物で、観光客を集めています。

 

 トリチウムを日本以上に放出している国や海産物市場もあるから、放出しても大丈夫という訳ではなくメルトダウンが起きていたり、周囲の漁業関係者は更なる風評被害に繋がるとして反対しています。

 

 日中問題は、台湾、半導体尖閣諸島、東南シナ海など解決出来ていない事があり今回の処理水とあらゆる事に難癖を付けて外交に利用しようとしていますが、逆に中国が外交問題にするほど、自由で公正な貿易環境を目指す環太平洋連携協定(TPP)への中国の加入は遠くなってしまうと思います。

 

 中国が今後どの様に動いてくか、TPP加盟をどうするのかや日本が規制にどう対応して行くか、アメリカによって中国と対立を強めるかなど気になる事があるのでその辺に注意して今後見て行こうと思います。

 

 担当者 両津