こんばんは。今日も暑いですね(;^_^A
さて今日は、日銀の金融政策決定会合後の植田総裁の会見について取り上げてみます。
まずは、これに先立ちFRBが利上げを再開していることに触れてみましょう。
前回の理事会ではいったん利上げが見送られました。これは、金融政策の評価のためでした。
その結果、利上げの主目的であるインフレについて、物価がまだ目標水準を上回っていること、さらにインフレ要因となる人手不足や賃金上昇が続いていること、から利上げ再開となりました。また、年内にあと2回利上げが必要、との考えもパウエル議長にはあるようですので(景気自体は利上げの悪影響がみられない、まだ物価が高い、ということから)、アメリカの利上げはもう少し続きそうです。
これを踏まえ、日銀が昨日、今日と開催した金融政策決定会合の決定についてみてみましょう。
事前に、物価上昇率が日銀想定より高くなりそう、日銀が目指す2%台に乗りそう、との予想が一部で出ていました。
それに対し、植田総裁は、金利操作の運用見直し(国債買い入れによる金利のコントロールを柔軟化する、つまり上下の幅を広げる)を発表しました。これまで長期金利(10年国債)を0%程度に抑えていた(±0.5%程度)のを、状況に応じて最大1%まで許容する、という内容で、実質金融緩和からの方針転換ともいえる内容です。
実際、緩和からの方針転換なのか、との問いに対し、リスク管理(金利が上がるリスクを想定した対応)と説明しつつ、柔軟化と記載しているが修正とあまり意味は違わない、とも述べていて、その上、金利の変動をある程度市場にゆだね、動きを見ていく、とも述べていて、明言こそしていませんが、金融緩和を縮小する方向に舵を切ったと言えそうです。
ただ、物価が上がってきており、物価上昇率の数字だけは日銀の目標に達しているにもかかわらず、持続的安定的な物価上昇率ではない、としており、これは変わっていません。そのため、長期金利が1%に達することを良しとしていない、とも発言して市場にくぎを刺しています(が、会見前の午前中に長期金利が0.5%をわずかに超えていますし、会見後には一時0.575%まで上がりました)。
また、株価も一時800円以上(最終的に132円弱)値下がりしました。為替市場は乱高下しましています(一時2円ほど円安が進んだかと思えば、そこから3円近く円高に振れました)。17時時点では昨日よりわずかに円高でした。対ユーロは円高ユーロ安が進みました(3円近く)。
市場がそれだけ、日本の金融緩和縮小、方針転換を待っていたようで、様々な思惑が交錯して株も円も乱高下しました。ただ、終値(円相場は17時時点)はいったん落ち着いています。
今週は日米の金融政策に関する発表が続きました。この週末をはさんで週明け、市場はどう動くのか、また、これを踏まえて今後の各種指標(物価、失業率など)がどう動くのか、中央銀行の思惑通りに進むのか、を見ていこうと思います。
トピックがあれば、随時upしようと思います。
大谷翔平は怪物ですが、金融、という怪物お化けについて、もっと深く読み解いていこう、頭の老化防止のためにも、自分の将来のためにも、と思う、チャリ通の爺、でした。