こんにちは！両津です！
今回は、韓国で10日に行われた国家議員を選ぶ4年に1度の総選挙で保守系の与党・「国民の力」が大敗したことについてです。
行われた選挙では、一院制の国会の小選挙区と比例代表あわせて300議席をめぐって争われ開票の結果、最大野党「共に民主党」が系列の政党を含め175議席を獲得して過半数を維持し、尹大統領を支える与党「国民の力」が108議席になりました。
野党勢力は、憲法改正案や大統領の弾劾を求める議案を可決できる200議席には達しなかったものの、与党が反対する法案を迅速に可決できる180議席上回りました。
これにより、国会の「ねじれ」状態は続く事になり就任から3年目になる尹大統領は引き続き難しい政権運営を迫られる事になります。
今回、与党が大敗した理由として求心力の低下があり
・1ヶ月以上続いている医師達のストライキへの対処
・出生率が過去最低を更新
・↑の原因になっている物価上昇・不動産価格の上昇
・尹大統領がスーパーを訪問、特売の長ネギを「合理的な価格だ」と述べた事に野党が「物価高の実態を理解していない」と批判、尹大統領の物価に対する無知・無能を象徴するものとして、野党の一斉攻撃の対象となり総選挙時に政権批判のシンボルとして野党支持者が選挙時に掲げる
・尹大統領の妻が高級ブランド品を受け取ったとされる問題で謝罪しない、海兵隊員の死亡事故で責任を問われた前国防相を大使に任命
など尹大統領が国民感覚とかけ離れた対応が行われた事などが影響していて、若年層からの支持率が落ちていて与党関係者から「最大のリスクは大統領」とまで言われています。
今回の選挙の影響で「ねじれ」が継続する事で、尹大統領は引き続き対米・対中・対日政策を継続したいと思いますが、野党から牽制を受けて政策が妨害されるかもしれません。
他に尹政権は現在、任期を3年残しているものの、総選挙の結果や支持率の低迷などを踏まえて任期中の政治家が政治的影響力を失う「レームダック(死に体)」がこれから緩やに進む見方も出ています。
ようやく日米韓での関係強化などが進んでいる中で、ねじれや求心力の低下などの問題で連携が乱れたら中国や北朝鮮への対策が遅れてしまうと思いました。
担当者 両津
