こんにちは!両津です!
今回は、香港で23日に施工された「国家安全条例」についてです。
「国家安全条例」は、2020年に中国で香港の反政府的な動きを取り締まる為に中国の最高機関である全人民で可決・成立した「香港国家安全維持法」を補完する条例です。
以前の国安法では、
・国家分裂
・中央政府転覆
・テロ活動
・外国勢力との結託
などを取り締まり対象にしていましたが、「国家安全条例」が施工される事で上記だけでなく
・反乱、扇動
・国家機密の窃取
・スパイ活動
・外国勢力の干渉
・公共インフラ施設の破壊
など取り締まり範囲が拡大する事で、反政府的な動きや外国の干渉を徹底的に防ぎ、香港社会への統制強化を進める狙いがあります。
この条例は当初、今夏までの成立が想定されていたのを香港政府トップの李家超行政長官が3月上旬に全人民に出席した際に、習政権側から3月末までの前倒しを求められた為、香港政府がなりふり構わず制定を急いだ背景があります。
香港立法会(議会)は国安法によって、民主派を排除できる選挙制度に代わって21年の選挙で親中派が圧勝していたので条例を通すのは簡単で賛成一色で決まりました。
習政権が条例の制定を早めた理由として、米欧などを中心に条例への批判が強まる前に先手を打ち進めている強権統治の法整備が完成させたい為だと思われます。
条例の制定に対して香港では、住民によるデモや異論などは行われず台湾・米国・日本など外国にいる在住の人々が抗議デモを行う事態になっています。
原因として国安法が施工された事でこれまで同法違反で約291人が摘発されていてるので、政府に対して異論を唱える事に怯える住民が増えた為であり、23日から施工された条例も曖昧な部分があるのでさらに香港の自由が奪われてしまいます。
他にも統制が強まる事を懸念して、外資企業やメディアが撤退していく香港離れが加速していくので、このままだと香港の中国化が進んでしまうと思いました。
担当者 両津