こんばんは。
明日から12月、寒くなりそうですが、体調管理をしっかりしていきましょう。
日本と中国、この2国間の関係も冷え込んでいますね。
その証、というわけではないでしょうが、昨日、林外務大臣が、日中間のホットライン(防衛当局を結ぶ専用回線)を来年春頃から運用開始する予定、と会見で述べました。
先々週の岸田総理と習近平国家主席との会談でも、会談の成果として中国外務省が発表した「5つの共通認識」にも、ホットラインの早期開設が含まれていました。
(ちなみに「5つの共通認識」とは、
①中日関係の重要性は変わることはない
②経済のハイレベル対話を早期に行い、予想可能なビジネス環境を提供する
③政府、政党、青少年などの往来・交流を積極的に展開
④海空連絡メカニズムのホットラインを早期開設し、防衛や海洋に関する部門の意思疎通を強化
⑤世界と地域の平和と繁栄を守る責任を共に担う
です)
日中間にホットラインを設置する目的は、日中防衛当局間の信頼関係を深めたり、不測の事態を回避するために重要、とのことです。
つまり、日中間でしっかり意思疎通を図っておかないと、予期せぬ遭遇から誤解が誤解を招いて武力衝突が生じるかもしれないくらい、日中間が緊張してきた、ということでしょう。
ホットラインは、例えば米ソ(1963年8月設立)を筆頭に、米英(第二次大戦中のみ)、中ソ(1969年の中ソ国境紛争時に使用も中国が拒否して撤去、1996年復活)、仏ソ(1966年)、英ソ(1992年)、印パ(2004年)、米中(2008年)、南北朝鮮(1971年設置も北朝鮮が計7回使えないようにした、2018年1月以降は切断なし)、米印(2015年)といくつもあります。いずれも、緊張関係にある国、もしくは紛争、戦争に関係した国の間で設けられています。
なお中印は昨年、ホットライン設置で合意しています(まだ設置されていないようです)。そして、日中ホットラインは、これまで設置の合意がされたことはありましたが、緊張が高まったため結局設置されませんでした。
日中間の意思疎通がきちんとできていないことで、誤解から武力衝突が生じることを口実にされる可能性も封じたいところなので、今回こそ本当にホットラインが設置されるか、注視したいところです。
明日からの寒さに負けじと自転車で通う、チャリ通の爺でした。